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4月, 2020の投稿を表示しています

見たくないものを見る勇気:2011年にパンデミックリスクを予測していた

「 サイエンティフィック・アメリカン ( Scientific American ) 」という月刊誌がある。創刊から実に175年!という歴史を持つ雑誌である。アメリカでは本屋さんは勿論のこと、スーパー、コンビニエンスストア(ガソリンスタンドと併設のところが多い)、ドラッグストアなどの雑誌スタンドに必ずおいてあるポピュラーな雑誌である。日本語版としては、日経より「 日経サイエンス 」として公刊されているので、日本でもおなじみの月刊誌である。 アメリカ版の雑誌の2010年、約11年前!! の9月号の特集号のテーマが「The End」つまり、この世の「終わり」というショッキングなものだ(日経サイエンスの2010年の12月号に「 特集:「終わり」を科学する 」とする翻訳があることがわかった(2021年書き加え))。 幾つかの特集号に即した論文があるが、その中で、”Laying Odds on the Apocalypse”といわずか2ページの記事が興味深い。今回のパンデミックを予測している。2011年9月からの30年間に殺人的パンデミックが2回あり得るとしており、その被害の大きさはローカルな災害を1とし、この世の終わりを10とした時に4番目に位置するとしている。また、作付人的パンデミックは人類にとって全く新しいものか、ありふれたウィルスがもたらすものかどちらかだといっている。マスクをしドクロ印が背後にある以下を見てほしい。 検索結果 ウェブ検索結果 これを含め、その他に7つの「考えたく無い、見たくない大災害」について触れている。すでに進行中のものもあるし、そんなのありえないとおもうものをあるかもしれない。しかし、今回ありえないことが起きたわけだ。その他の7つがなんであるか知っておいて損はないはずだ。論英語での説明であるので、そんなのは読まないという人でも、上の様なその他の7つのイラストだけでも必見である。 PDFは以下にある 。

更新(2020-6-8) :コロナショックは大したことが無い? 推定デフォルト確率から議論する。

大恐慌、リーマンショックを超える信用危機だ IMF(国際通貨基金)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事は、今回の新型コロナ危機は、1930年代の大不況(Great Depression)になるのではないかと述べた( この結論の裏付けについてはIMFのこの資料を参照 )。また、ユニクロを参加にもつファーストリティリングの柳井正会長兼社長は、4月9日の今期決算発表会でコロナ危機は「戦後最大の人類の危機だ」と述べた。東京商工リサーチの昨日(2020年4月27日)の集計によれば、すでにコロナ倒産は100件に登っていると言う。 本当かな? でも、株価から算出された倒産(債務超過)確率は全くそうした危機を示していない。株価は将来を見て決まるのである。次の図は、今年の大発会(1月4日から)先週金曜日までの全上場企業の株価と負債額をもとに、オプション理論を用いて計算した「債務超過確率としての倒産確率」の日次時系列推移である。以下に先週金曜日(2020年5月8日)までの更新推定結果を示そう。 やや見づらいかもしれないが、黒の実線が全上場銘柄から計算された倒産確率、赤の実線が1部上場銘柄計算された倒産確率、灰色(グレー)が日経225採用銘柄から計算した倒産確率である。緑は、参考のために示した日経225株価指数の水準である。これから幾つかの興味深い事実がわかる。 1) 倒産確率は 全上場企業(黒) > 1部上場企業 > 225企業 の大きさになっている。つまり規模が小さい企業ほど倒産の可能性が高い。 2) 倒産確率は、直近の最安値を示した翌日3月23日に最高値、全上場企業平均で12パーセントを示した後急激に低下し、4月24日には1パーセント弱の水準まで低下した。 3)2020年6月8日の更新結果から、日経平均株価は急激に上昇しているものの、デフォルト確率はそれほど下げてはいないが、ゆるやかな、低下傾向が読み取れる。 4)日経224採用銘柄と一部上場銘柄の推定デフォルト確率はほぼ同じ水準に収束したが、それらと全上場銘柄のとは一定の差をたもっている。 リーマンショック、東日本大震災時の倒産確率と比較してみる。 これだけで今回の危機が「それほどでもない」とは実感できないかもしれない。次の長期の倒産確

「再更新」 コロナショックの死亡率は過小推定だ!日本でもその可能性あり

4月22日初出、5月17日更新 英国のFinanccal Timesはその名の通り金融情報に強いが、それだけでなく、経済や人口など経済に関係する多くについて優れた知見を持った記者がいる。それは、いわゆるジャーナリス志向の人だけでなく、そうした感性を持った経済や理系の専門家、あるいは専門家としての訓練を得た(修士や博士課程卒の)人を雇うからである。 昨日、Financial Timesは、欧米の新型コロナウィルスの死亡者は、実際の数値の60パーセン以上多いはずだと報道した。非常に参考になるし、日本の死亡率は異常に低いのではないかとする海外からの批判があるが、それを確かめるための方法論をしめしている。 https://www.ft.com/content/6bd88b7d-3386-4543-b2e9-0d5c6fac846c 推定結果は以下に示されている。 黒い実線が平年の死亡率の今年1から現在時点までの推移であり、その上の赤い実線が今年の1月から現在までの推移である。従って、その差と実際に報告された新型コロナ、COVID-19による死亡数を差し引いた人数が、過小に推定した死亡人数であるとしている。FTの記事では、それがなんと60パーセントにも登るかもしれないと言っている。 アメリカでは、5月2日現在で以下のようであることが、米国の 通信社AFPが報じている 。米国政府が発表しているCOVID-19による死者のなんと「3倍」だ。 これから様々なことが言える。 1) 平時の死亡率は安定的:  黒の実線は、僅かな上下変動(季節変動、例えば冬に死亡率は高い)はあるが、安定的だ。このことこそ 生命保険会社が成立する条件である (大数法則、 The Law of Large Numbers )。ところが、死亡率のジャンプが生じている。ファイナンスでいえば、Jump過程で説明すべきことがおきたのだ。 2) デンマークの死亡率 のみが、新型ウイルスを考慮しても安定的であることに驚く。それに反し、イタリアの急減な上昇が印象的だ。 3)スエーデンは いわゆるLock Downを行わなかった。つまり、自然に任せて、多くの人が感染し抗体が作られるを待ったわけだ。であることを奨励したわけではないが、多くの人の常識にまかせたわけだ

(直近の結果を示します) やっぱり現金だ! 現預金M1が急激に増加している

「Cash is King, Cash Flow is Queen」で述べたように、危機に直面したらとにかく現金が一番大事だ。 アメリカで恐ろしい勢いでM1(現金預金)が増えている。11月になってもその勢いは少しへったもののすう勢としては変わらない。 以下の図は季節調整済みの週次のM1推移であるが、2月24日時点で4、000億弗だったのが、4月13日には約4,700億ドル(日本の国家予算(100兆円)にせまる金額)数字になっている。その後の数値をみると、やや勢いをげんじたものの、傾向としては変わらない。第3何の影響はこれから生じるだろろう。 M1という流動性の尺度は、現金あるいはそれとほぼ同じものとしての預金の合計である。アメリカのM1の週次統計の、2020 年11月日から遡る直近1年間の週次データで確認してみよう。 Board of Governors of the Federal Reserve System (US), M1 Money Stock [M1] これを見ると、今月の2月24日には約4,000億ドルであったのが、4月13日には約4,700億ドルへの急激な増加をしめしている。7兆円あまりの急激な増加である。これは下のグラフをみてもわかるように1975年以来の数値をみても見ることのできなかった数値である。 アメリカの家計や企業は、リーマンショック(一番右の縦の網)以来、現金を溜め込んで来たことがわかるが、それでも一番右端の急激な増加はかってないことである。 この45年間で、リーマンショックの時ですらなかった増加である。アメリカ政府がばらまいたお金をみんなつかわないでためこんでいるのだろう。まさにコーポレート・ファイナンスの授業でいう「Cash is King, Cash Flow is Queen」なんだ!  日本でも家庭に10万円がふりこまれても、預金をしたままで使わない人が多くなるのではないだろうか? ==== 追記:2020年4月26日 ゼミのOBから次のようなコメントがありました。なるほどと思いましたので、お知らせします。 アメリカで企業が取引銀行に対して設定したクレジット・ライン(与信枠)には、借り手が EBITDA(Earnings Before Interest Taxes Depr

返さなくてい良い借金:永久債でコロナに勝てるのか? 

追い貸し:ずーと借りられる銀行融資 バブルが崩壊して間もない頃、つまり、1990年代の前半、日本の銀行にまだまだ余裕があって、主要70行と呼ぶ銀行が70もあった頃の話です。 銀行がお金を貸した先が倒産すると、貸金はもちろん、利子も入ってこない。そうするとその貸金(融資)は不良債権として銀行のバランスシートの計上しなければいけない。そうなると日銀や金融監督庁(いまの金融庁)はもちろん、株主やマスコミもうるさい。どうしたら良いか。とにかく元本の返済はともかく、利子だけでも良いからはらってくださいということになる。そうすればその融資は不良債権でない。でも腹を括った借り手ほど強いものはない。利子を払う金もないという。そうなると銀行は融資が直ちに不良債権化するので、新たな融資をして、それで利子を払ってもらうことにする。 これを「追い貸し」と呼ぶ。もちろん帳面上だけそのようにする。そうすれば、その融資は「正常債権」となるわけだ。大手の銀行でさへそのようなことをやっていたわけだ(追い貸しのリスク管理をしていた本人から聞いたのだからまちがいはない)。そんなことをやっているうちに、地価が再び上昇すれば問題はなかったのだけれども、そんな甘い期待は木っ端微塵になるときが来た。それが小泉内閣の決断である。 でもこれを合法的にやろうという仕組みがある。しかも300年以上の歴史を持つファイナンススキームである。それは、 永久債(perpetual bond)あるいは コンソル公債(consols)とよばれるものだ。しかも国がそうするのだ。 EU永久債で 175兆円を資金調達 感染者数世界第2位、死亡者数で3位のスペインが、今日のEU首脳会議(リモート会議?)で 1兆5,000億ユーロ(日本円で175兆円)にもなるCOVID-19対策のための復興基金の創設を提案するそうである。実は同じ地中海沿岸国であるイタリア政府は少し前に「コロナ債」と称する満期のある通常の欧州共同債の発行を提案した。イタリア国債はコロナショック以前では、利回りは 1.0%以下の水準にあったが、3月18日には2.4%まで上昇した。とても自前でコロナ対策のための国債発行は厳しいのが実情である。そこで信用力の高いEUの名前で資金調達をして、それを使おうとしたわけだ。しかしドイツのメルケル首相は断固!拒否、他の国

コロナショックで"Gain from Loss" つまり「損して得しろ」

「Gain from loss」とは 「Gain from loss」という言葉は、次の論文 Shelor, R. M., Anderson, D. C., & Cross, M. L. (1992). Gaining from Loss: Property-Liability Insurer Stock Values in the Aftermath of the 1989 California Earthquake. The Journal of Risk and Insurance, 59(3), 476–488. からとったものであるが、一般の人たちが日常で使われる言葉のようだ。日本語で言えば、昔から大阪商人が言ってきた「損して得する」とでも言うべきだろう。 起きることが稀、つまり確率が非常に小さいが、起きたならば甚大に被害が生じる「大災害」は、多くの人は普通の生活でほとんど気にしない。それにどう対処することは日常気にしない。従って、大震災に備えて保険を買うということはしない人が多い。特に若いひとはそうだ。 ところがひとたび、東日本大震災や上の論文のテーマである1989年のカリフォニア地震(日本人の感覚から言うと大震災ではない、ちょっと規模の大きな地震)が起きると、リスク認識の程度があがり保険を買おうとする。保険需要がたかまる。 東日本大震災のときもそうであったが、大震災が起きると、他の産業同様、保険会社の株は売られる。震災に伴い巨額の保険金の支払いをしなければならいことは誰でもわかるから、とにかく損害保険会社の株を売ろうということになる。しかし、賢い投資家は、無視されきた地震の起きる確率を、今度は、過大に見積もっる人が、保険会社や代理店に殺到することを見込んで、保険会社の株の買いを始める。売られすぎた保険会社の株をみて、買い時だ!ということもあるかもしれない。 今回のコロナショックでは何がおきたか? 上のShelor, Anderson, and Cross (1992)論文もそうした点を実証分析でたしかめている。今回のコロナショックでは同様なことは起きただろうか? 少なくとも、日本の保険会社(第1生命を除いて非上場企業)は、興味深いマーケティング戦略を考えた。 生命保険契約には特約という条項がある。例えば、特

マイナス原油(先物)価格を「買って」お金が「もらえる」!

原油価格がマイナスに 日経新聞電子版は本日朝、次のように報じた。 「20⽇のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近5⽉物の清算値は1バレル マイナス 37.63ドルで、前⽇から55.9ドル下落した。朝から売られていたが、拍⾞がかかったのは午後に⼊ってからだ。正午過ぎに10ドルを割ると10分おきに1ドル下がるような展開になった。午後2時すぎに節⽬の0ドルを割ると午後2時30分には⼀気にマイナス40ドル強まで崩れた。」 夕刊では、日経新聞のみならず、各紙が1面トップで大きくこのことを報じている。 これに対し、CME(シカゴ商品取引所)での 原油「先物」最新価格 : Crude Oil Futures Quotes をチェックすると、 最新価格:日本時間2020年4月21日午後0時43分時点の最新値     1列目は限月(将来時点)、3列目が今の価格、6行目が清算価格(5月物はマイナス価格) 注意:マイナス価格は5月物(期近)だけであり、6月物以降は期先になればなるほど高くなっていることに注意 このことが何を意味するか考えてみる。「タダより安いものはない」は嘘だ 「タダより安いものはない」ということが言われることがある。しかし、それは本当でない。ものをタダでもらって、さらにお金がもらえることがある。そんな「美味しい話」がと思うかもしれないが、われわれの身の回りにはいくつもそうした話がある。 例えばマイナス金利だ。日本政府はお金を(国民から)借りて、金利を払うのでなく、マイナス金利、つまり金利分をもらうことができる。北欧の国では住宅ローンを借りて、利子が「もらえる」こともある。此等は金融の世界で生じていることだが、モノ(実物(Real Assets)」の世界でもそうした例はいくつかあるし、あった。 アメリカやヨーロッパでは、電力をマイナス価格で販売することが電力市場で生じている。春や秋の温暖な日が続くときには、暖房も冷房もいらない。でも天気は良く、太陽は光輝いている。何が起きるのだろうか?  風車がまわり風力発電が活発になる。日差しが良くなり太陽光発電が盛んになる。 つまり、電力の需要は減るが、供給は増える。ところが、電力は需要と供給を常に一致させる必要があるのに、春秋には受給のズレ、ギャップが生

なぜSDGsはコロナ感染症を見逃したのか?

SDGsはインフルエンザ・パンデミックリスクを無視していた。  SDGsは、ちょっと前、つまりコロナショックが起きる前までは、よく議論された話題(バズワード)であった。SDGsとは 「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略である。 SDGsは、われわれが直面する課題を取り上げ、それに対する解決策を提示し、国際的な協調を図るものであったはずである。安倍内閣も、その天敵であるはずの朝日新聞も、SDGsを肯定し、強調してきたた。言い換えれば、誰もが認め、取り組むべき課題(アジェンダ)であったはずである。 SDGs( 持続可能な開発目標)は17の目標(Goals)と、その下に位置づけられ。目標を細分化、具体化した169の「ターゲット」から成り立っている。 われわれが直面しているコロナショックは「持続可能性」を阻む最大の危機をもたらしている。それにも関わらず、SDGsの目標とターゲットに感染症の危機についてほとんど触れられいない。わずかに、17の目標中の3番目 「すべての人に健康と福祉を」 の下にある9つのターゲットの3番目に、つまり、ターゲット「3.3」に 「2030年までに、エイズ、結核、マラリアおよび顧みられない熱帯病といった伝染病を根絶するとともに肝炎、水系感染症および その他の 感染症に対処する。」 とあるだけである。ここで「インフルエンザ」については全く言及されていない。 明らかに、インフルエンザリスクについては注目していなかったことわかる。 SDGsの前身目標:MGDsではどうだったのか? この点は、SDGsだけに限定した問題ではない。実は、SDGsは、2030年度を最終目標とする国連による多国間の連携のもと、達成すべき社会目標であるが、その前身として、2015年を目標とし、2000年にスタートしたMDGs (ミレニアム開発目標 Millennium Development Goals)を引き継ぐものであった。MDGsでは、8つの目標があげられており、その目標6は、 「HIV/エイズ、マラリア、その他の疫病の蔓延防止」 であり、その下に、3つのターゲットとして ターゲット6.A  2015年までに、HIV/エイズのまん延を阻止し、その後、減少させる。 ターゲ

1957年(昭和32年)のアジア風邪で何を学ぶのか?生命表から考える

1957年(昭和32年)、中国南部で発生した通称「アジア風邪」は、またたく間に香港、日本での感染を通じ世界中にひろがった。まさにいまコロナウイルス感染と同じことがおきた。今回のコロナショックは、1930年代以来の大恐慌だという人がいうが、同様、否、それ以上のことが、つい60年前に起こったのだ。80年歳代の人は明確にその恐怖を覚えているに違いない。人は歴史から学ぶべきである。 アジア風邪は、日本では、敗戦から12年経ち戦後復興の初期段階を終え、次の離陸(Take off)に向かって走り出そうとするときに浴びせかけられた冷水であった。はっきりした数は未だに明確でないが、おおよそ65万人が罹患し、そのうち死者は5,700人を数えた。死亡者には幼児と高年齢者が多かった。1957当時の日本の総人口はおおよそ9,100万人であった。 今回のコロナ禍では、2021年3月現在で、感染者数43.3万 回復者数 41万 死亡者数 7,940 人であった。日本の今の人口が1億2千万人で考えると、1957年のアジア風邪は、今回のコロナ危機に相当する危機であったことがわかる。 戦後の爆発的な人口の増加にあっても、幼児の死亡「率」はそれほどではなかったことにまず注意しなければならない。 下の図は、1947年から2007年までの日本の生命表から算出した、0才児(オギャと生まれてから1歳の誕生日までを迎えた幼児)と1才児の1年間死亡率の時系列プロットしたものである。死亡率は、数値は10万人あたりの死亡者の「比率」である。 死亡率は0歳、1歳の両方とも、右下がりの曲線(指数関数的!な減少)を示している。 矢印で示した1957年を見ると、増加はしないものの、ほぼ同じ数値にとどまっていることに注意しなければならない。 正確な数値を示すと次のようになる。 これに対し、70歳の男女が71歳の誕生日を迎えるまでの1年間の死亡率の推移を見てみよう。下の図がそれを示している。 矢印でしめした1957年の70歳男女の死亡率の、前年に比べて大幅なジャンプが見られる。特に赤で示した70歳男性の死亡率が、女性に比べると高くなっている(前の図とくらべて線の色が逆になているの注意)。 1957年の1月1日に生きていた70歳男女は、今の時代の70歳男女とは大違いなのだ。これらのひと

サブプライム自動車ローンが爆発する

今回の危機はサブプライ以上といわれていますが、それは「影響」の大きさを比べているのであった、リスクの内容は異なっているという議論や主張が多いのですが。本当でしょうか? サブプライムと同じ意味での信用リスクが5,6月には発生するのではないか危惧しています 。 以下の図は、NY連銀がまとめた、昨年末まで自動車ローンの90日延滞の金額です。金額データです。90日延滞というのは、それ以上の延滞が続くと「破綻」したとみなされ、銀行は損害を計上する必要があります。 コモディティ図を見ると、自動車ローンの申告な延滞率が、今回のコロナショック前の昨年12月まで急激に増加していることがわかります。 これはFTの記事からですが。 https://www.ft.com/content/59f3a084-0d80-11ea-bb52-34c8d9dc6d84 そのタイトルが、自動車サブプライローンリスクの内容を如実にものがたっています。「Yield-crazed investors pile into US subprime car loans」と題するものです。つまり、利回りに「飢えた」投資家がアメリカの”サブプライム”自動車ローンに押し寄せている」ということです。「pile into 」というのは動詞句で、車に一斉に乗り込む、という口語的な表現です。 米国では、2010年代に入ってから、不動産サブプライに懲りた投資家が、 自動車のサブプライムローン投資にのりだしました(米国は車の中古車市場の 取引が大きく、不動産と違い、流動性が高く、デフォルトしても、車を担保にとっておけば、回収ができる!!??)と考えたためだといわれています。 本来は高い車を買えない層が、ウーバーなどと契約をして、日銭商売に乗り出したことも、こうしたサブプライムオートローン市場が盛んになった背景にあるとおもいます。 ところが、今回の危機で、人の行き来が少なくなり、ウーバーの運転手などは ローンの支払が途絶えることがでてくるでしょう。コロナショック以前に、 上の図のように、延滞率が高くなっているわけですから、抵当に撮った中古車の市場価値は低くなっているはずです。(日本でもタクシー会社では人員整理に乗り出したところがあるようです。2